トラックを売却する際の手続きとは？登録抹消と自賠責保険の解約について

トラックを所有している方の中には、売却を考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、手続きの仕方や必要な書類が分からず、困っている方も多いでしょう。この記事では、トラックを売却する際に必要な手続きを詳しく説明します。登録抹消や自賠責保険の解約についても解説するので、参考にしてください。

トラック買取時に必要な手続き

トラックを売却する際に必要な手続きには、大きく分けて4つのステップがあります。ここでは、ステップごとに必要な手続きと書類について解説します。

トラック査定時に必要な手続きと書類

トラックを売却する際には、事前に見積もり査定を依頼することが一般的です。しかし、査定を依頼するためには、2つの書類が必要となります。

1つ目の必要書類は自動車検査証です。一般的には車検証と呼ばれています。車検証がなければ、トラックが保安基準に準拠しているかの確認ができないため、査定や買取は行えません。

車検証の保管場所は、多くの場合ダッシュボードの中にあります。もし見つからない場合には、運輸支局に再発行の依頼をしなければなりません。

2つ目に必要な書類は自賠責保険証明書です。売却予定のトラックが自賠損賠償責任保険に適切に加入していることを証明する書類となります。自賠責保険は加入が法律で義務付けられている保険であり、証明する書類が必要となります。

自賠責保険証明書も、車検証と同様にダッシュボードの中に保管されていることが多いです。見つからない場合は、保険会社に再交付を依頼する必要があります。

トラックの譲渡、名義変更の際に必要な手続きと書類

トラックの所有者が売却を決定し、買取業者と契約手続きを行う際には、まず譲渡証明書が必要です。所有者がトラックを買取業者に売却したことを証明する役割を果たします。通常、買取業者側が提供するので、所有者自身が個別に用意することは少ないでしょう。

次に、印鑑登録証明書が必要です。市町村役場等で発行を依頼し、所有者自身が手に入れる必要があります。有効期限があり、トラックの売却の際には、発行日から2か月以内のものが必要となるため、古い証明書の再利用はできません。

印鑑登録証明書に記載された印鑑も同時に用意する必要があり、ほかの登録していない印鑑では受け付けてもらえません。

トラック売却時に必要な手続きと書類

自動車税納税証明書も必要な書類として挙げられます。所有者が毎年5月に行われる自動車税の納税を済ませたことを示すもので、領収印があるものが有効な証明書です。

納税証明書は、自動車の所有者が法的な責任を適切に果たしていることを示す証明となり、売却の手続きを進める上で重要な役割を果たします。証明書を紛失した場合は、各都道府県の自動車税管理事務所に問い合わせて、再交付の依頼が可能です。

自分で廃車手続きをした際に必要な手続きと書類

自分で廃車手続きをした際には、リサイクル券が必要となる場合があります。トラックのリサイクル料金、すなわち廃車手続きの料金を所有者自身が前もって支払ったことを証明する書類です。

しかし、トラック買取業者が廃車手続きを行い、かつ手続きに伴う料金を負担してくれる場合、リサイクル券は要求されません。

抹消登録は必要？一時・永久の違いも解説

トラックが売却できる場合、抹消登録は必要ありません。ただし、廃車寸前のトラックでも、海外へ輸出したり、部品を売却したりするなどして売却できる場合があり、抹消登録が必要となります。抹消登録には、一時と永久の違いがあります。

一時抹消登録

一時抹消登録は、まだ使用可能性のあるトラックの登録情報を一時的に抹消し、公道での使用を制限する手続きです。これにより、一時的に自動車税の課税を回避できます。

再度公道での使用を希望する場合には、中古新規登録という手続きを通じて再登録し、車検も新たに行うことになります。

永久抹消登録

永久抹消登録は、トラックの登録情報を完全に抹消し、公道での使用を永遠に禁止する手続きです。この手続きを行うためには、解体業者にトラックを事前に持ち込み、廃棄処分する必要があります。

海外へ輸出したり、部品を売却したりする場合に必要となる手続きです。

自賠責保険の解約について

自賠責保険は運転者個人ではなく、車両そのものに対して加入される保険であり、車両識別のための車台番号と関連付けられています。そのため、保険の解約は車両を廃車にし、登録を抹消した場合にのみ可能となります。

なお、保険料は事前に支払われるため、保険期間が残っている状態で解約すると、実質的に保険料を過払いしている状態です。しかし、自賠責保険の解約手続きを行えば、前払いした分の保険料が返還される仕組みとなっています。

まとめ

トラック売却の際には、査定、譲渡・名義変更、売却、廃車という四つのステップごとに必要な手続きと書類があります。トラックが売却できた際には抹消登録の必要はありません。

しかし、海外輸出や部品売却をする際には永久抹消登録が必要です。自賠責保険は車両に対する保険で、車両の識別は車台番号によって行われます。そのため、廃車と登録抹消が行われた時のみ保険の解約が可能となります。

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