【日産 アトラス編】トラックの買取・査定相場っていくらくらい??
国内外問わず人気の高い日産アトラスは、トラック市場でも一定数のニーズを維持しています。しかし、同じモデルでも、すべての人が相場どおりの価格で買い取ってもらえるわけではありません。キャブやボディなどのタイプによって査定額は大きく変わってくるでしょう。そこで今回は、アトラスの買取・査定相場についてまとめてみました。「高く売るコツ」も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
世界的に人気のある小型トラック
アトラスは、日産が製造販売している小型および中型トラックです。ラインナップは、最大積載量1tクラスと2t~4tクラスがあり、現在はいすゞ自動車(以下「いすゞ」)「エルフ」からOEM供給を受けています。
日本に留まらず、海外でも人気が高いのが特徴です。買取・査定相場を知る前に、アトラスの特徴について紹介しましょう。
いすゞ自動車「エルフ」のOEM
アトラスといえば、いすゞ「エルフ」のOEM車として知られています。OEM車とは、ひと言でいうと他社ブランドの製品を別メーカーが製造している車です。
同じ車でも違う名称・メーカーの車になるため、オリジナルより価格が安く、手軽に購入できるメリットがあります。しかし一方で、人気が落ちやすいのがデメリットです。
そんなアトラスの特徴は、ほかにもあります。まず「コモンレール式超高圧燃料噴射システム」です。このシステムを搭載することで、PM・黒煙の排出を減らし、安全性が高く環境に優しいモデルになっています。
次に、燃焼の最適化によるNOxの低減化です。2015年には「燃費基準」に達成しました。
グレードはDX・カスタム・STDの3種類、キャビンは標準・セミワイド・ワイドの3タイプがあります。
さまざまな装置を装備
アトラスは、追突事故防止や接触事故予防など、さまざまな装置が装備されています。また、モデルチェンジのたびに高い安全性を誇っているので、トラックが欠かせない業界には非常にありがたいでしょう。
2024年11月14日に発売されたモデル(F26型)には、AT限定の普通免許で運転できる「アトラス 普通免許対応モデル」も追加されました。
このモデルは、その名のとおり普通免許を取得していれば運転できるトラックです。近年、免許制度の改正や免許保有者層の減少から、ドライバー不足が深刻化しています。それを解消するために発売され、いすゞの「エルフミオ」がベースになっているのが特徴です。
買取状況と査定相場について
アトラスは、幾度となく行われたモデルチェンジで、安全性と快適性が向上しています。そのため、トラック市場では高い競争力を維持しており、国内に留まらず海外でも人気があります。
しかし、同じモデルでも車の状態や売却タイミングによって、買取価格は変わってくるでしょう。ここでは、アトラスの買取状況と査定相場について解説します。
買取状況
カーセブンによると、アトラスの査定総実績は10万~285万円(2024年現在)です。さらに、同じモデルでもキャブ・ボディ・タイヤなどのタイプで査定額が大きく変動するため、すべての人が同等の価格で買い取ってもらえるわけではありません。
もちろん、売却するうえで重要になる年式・走行距離・グレードでも変わるでしょう。たとえば、2004年式のアトラスは、走行距離30万kmで買取金額が11万円です。一方で2005年式は、走行距離13.1万kmで買取金額が40万円となっています。
この2つは走行距離に大きな差がありますが、年式がたった1年違うだけでもここまで買取金額が変わるため、売却する際は総合的に見て判断するようにしましょう。
ちなみに、中古の小型トラックが国内・海外問わず人気が高いのは、架装のバリエーションが豊富・小回りが利く・汎用性が高い・日本製で頑丈などの理由があります。
査定相場
査定相場は、先ほども述べたように2024年の時点で10万~285万円と幅広く、同じモデルでも状態やタイプ(キャブ・ボディなど)によって大きく変わってきます。
そのため、どんなに人気の高いアトラスでも、すべての人が相場どおりに買い取ってもらえるわけではありません。
また、トラックは査定基準が明確になっておらず、買取業者によって査定額がバラバラです。A社では高くても、B社では安くなることは少なくないでしょう。売却を検討している方は専門かどうかもしっかり確認しておくことが大切です。
サイズによっても査定相場が変わってきます。小型トラックの相場は30万~90万円程度、中型トラックは100万~150万円程度、大型トラックは500万~900万円程度です。アトラスは小型・中型のトラックになるため、30万~150万円も考慮して売却するとよいでしょう。
このほかにも、小型は短距離に向いているので、年式よりも走行距離が査定に影響しやすく、10万kmを超えると安くなります。一方で中型トラックは長距離走行に向いているため、低年式でも査定への影響は出にくいです。
高く買い取ってもらうには?
トラックは、車体の状態を一つひとつ確認しながら査定をするため、相場どおりに買い取ってもらうことができません。では、どうすれば少しでも高くアトラスを買い取ってもらえるのでしょうか?
ここでは「査定ポイント」と「高く売るコツ」を解説します。
査定ポイント
トラックは、外装と内装の状態・カタログスペック・履歴事項などが査定のポイントになります。
まず外装(車体)は、キズやへこみなどがあると減点されます。長く運転していればキズのひとつやふたつはありますが、見るからにボロボロな状態は確実に査定額が下がってしまうため、ある程度きれいな状態にしておきましょう。
エンジン動作の状態やエンジンルームの整備状況、改造車なども減点になるので注意してください。車体番号が識別できないものやナンバーがない車もマイナスです。
次に内装は、ニオイ・汚れ・警告灯の点灯/点滅などが挙げられます。とくにたばこやペットなどのニオイはなかなか取れないので、少しでも高く買い取ってもらうならなるべく吸わない・乗せないようにしましょう。
チェックランプが点灯もしくは点滅している場合も要注意です。
カタログスペックや履歴事項も、査定に大きく影響します。車種や年式はカタログですぐにわかること、さらにカタログから劣化の度合いが判断できることも大切です。
高く売るコツ
高く売るコツは、主に4つ挙げられます。
1つ目は、複数社に一括査定を依頼することです。トラックのように査定基準が定まっていない場合、1社で決めてしまうと失敗します。かならず2、3社以上に査定を行ってもらうようにしましょう。査定シミュレーションを利用するのもおすすめです。
2つ目は、トラックの買取を専門に行っている業者を選ぶことです。トラックの買取に強いので、経験と実績があり、たしかなノウハウを持っています。当然、他社より高く買い取ってもらいやすいでしょう。
3つ目は、規格外パーツを純正に戻すことです。ただし、架装されているパーツが評価される場合もあるため、規格外=査定額が下がるわけではありません。
4つ目は、ボディとキャブの状態をよくしておくことです。状態がよいほど高値になるため、キズや汚れがひどい場合はメンテナンスをしてきれいにしておきましょう。
買取価格の決定方法
一般的に、トラックの買取価格は需要と供給のバランスや流通量、人気の有無などによって決まります。需要が高いモデルは当然高く買い取ってもらえますし、一方で供給過多になってしまうと価値は下がってしまうでしょう。
また、円高/円安も価格に影響するといわれています。
まとめ
日産アトラスの買取・査定相場について紹介しました。アトラスは、トラック市場でもっとも信頼の高いモデルです。そのため、国内外問わず一定数のニーズを維持しており、とくに中古の小型トラックは架装のバリエーションが豊富で小回りが利くと高評価を得ています。積載量と機動力のバランスもよいので、今後も多くの方に愛され続けるモデルでしょう。ただし、買取業者によって査定額が異なるため、売却を検討している方は注意が必要です。